【対談】美魔女®グランプリに聞いた、激動の30代、40代を経て50代の"今" 私たちに伝えたいこと

第13回美魔女®コンテストTOKYOグランプリ受賞者の木村千草さんと編集長の松浦による対談記事。激動の30代・40代を経て50代の"今"伝えたいこととは?

【対談】美魔女®グランプリに聞いた、激動の30代、40代を経て50代の"今" 私たちに伝えたいこと

今回は、第13回美魔女®コンテストTOKYOグランプリを受賞し、仕事では人材育成のプランニングや講師の仕事をされている木曽千草さんとNOWH編集長の松浦の対談記事となります。

30代、40代のNOWH読者にとって興味深いインタビュー内容になっているので、ぜひ読んでみてくださいね。

がむしゃらに駆け抜けた激動の30代

松浦(編集部・インタビュアー)

まず、木曽さんの30代はどうでしたか?

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

30代前半で離婚し、子どもを育てながら仕事の両立に追われていたこともあって、私にとっての30代は、一言で言うなら「記憶がない」時期でした。

本当に、その日その瞬間を生きることで精一杯で、30分先、1時間先のことすら考える余裕がなかったように思います。

まるで崖っぷちに立って、落ちないよう必死に踏ん張っているような毎日で、視野も狭く、周りを俯瞰して見る余裕なんてまったくありませんでした。自分がどんな顔をしていたかすら、思い出せないほどです。

「とにかく勢いでやるしかない」そんな思いで駆け抜けた、怒涛の30代でした。

松浦(編集部・インタビュアー)

記憶がない30代を経て40代はどうでした?

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

40代に入ると、子どもが成長したことで少しずつ心に余裕が生まれてきました。これまで、がむしゃらに走り続けていたスピードが少し緩み、ふと目を開けたような、まるで「目覚め」のような感覚がありました。

子育ても、生きるために必死で取り組んでいた時期から、子どもの自立を見守る段階へと変わってきました。

手をかけるというよりも、一歩引いて我慢しながら見守る子育てに移って、子どもが大きくなり、自分の時間が持てるようになったことで、ようやく「自分自身」と向き合う時間を持てるようになりました。

松浦(編集部・インタビュアー)

私も自分の娘が今年中学校に上がり、ずいぶんと自分の時間ができてきて自分と向き合う時間も増えてきた実感はあります。

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

そうですね。子どもがいない時間が長くなり、仕事にも以前より集中できるようになりました。それまで、記憶がないくらいがむしゃらに走り続けていた日々が、少し立ち止まることができるようになり、緩やかに過ごせるようになったことで、周りを見回す余裕も生まれました。

「あれ、もう30代終わったんだな」とか、「あ、子どもが自分でできるようになってるんだな」と、ふと気づくことが増えました。


キャリアも子育ても走り抜けて訪れた40代での目覚め

松浦(編集部・インタビュアー)

30代から40代で価値観の変化はありましたか?

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

30代は、まさにアドレナリンを出し続けた10年間でした。だからこそ、様々な経営者の方たちと積極的に会い、そういった人たちが集まる場所に足を運んでいました。なんとなくギラギラした空気の中にいないと、自分だけ取り残されたような気がしてしまって。

アドレナリンを出すことで、子育てと会社の経営という両立に必要なエネルギーを得ていたんだと思います。

でも、結局はどれも中途半端で、「自分はダメだな」と人と比べて落ち込むことも多かったです。

だからこそ、こういった場に身を置くことで、かろうじて安心できていたし、動いていないと不安になる自分がいたんですよね。

30代は、本当にアドレナリンを出して走り続けないといけない時期で、自分がどんな顔をしていたかも思い出せないほどでした。経営者として、講師として、きちんとしていなければという思いがとても強かったんです。

松浦(編集部・インタビュアー)

わかります。まさに私も、オンでもオフでも着られる服や、保護者としてふさわしい服を選ぶようにしています。

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

40代になってからは、体の変化を感じるようになりました。更年期に入って顔がたるんできたり、肌の質感がなんだか前と違ったり、以前は似合っていた服が似合わなくなったりと、漠然と「なんかおかしいな」と思うことが増えてきたんです。

まるで、自分の中で間違い探しをしているような感覚でした。そんな中、ずっとロングだった髪を、40代で思いきってショートカットにしました。髪にハリやコシがなくなってきて、「もう切らざるを得ないかも」と思ったんです。


40代から始まる新しい価値観と私らしい生き方の再発見

松浦(編集部・インタビュアー)

それは、年齢と向き合う中での前向きな選択だったということですね。

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

それは、年齢と向き合う中で、ある意味「抗う」という前向きな選択でもあったと思っています。でも実は、髪を巻くのが大好きだった私は、ショートにしてから全然テンションが上がらなくて……。

そのとき、「やっぱり、自分の"やりたいこと""好きなこと"を選択しないと、あとで後悔するな」と気づいたんです。だから40代になってからは、「自分が本当に好きなものを選ばないと、自分自身に飽きてしまう」と思うようになりました。

好きな服を着て、好きな髪型をする。そうやって、いい意味で"開き直る"ことができて価値観が変わったのが、私にとっての40代だったんです。


「頼まれごとは、まず受けて感謝すること」。その全てが10年後を変えていく

松浦(編集部・インタビュアー)

木曽さんが普段、心がけていることはありますか?

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

女性経営者の方からいただいた言葉で、ずっと心がけていることがあります。それは、「頼まれごとは、まず受けて感謝すること」です。

以前、私自身が大きな仕事を頼まれたことがありました。でも自信がなくて、「ちょっと考えさせてください」と言ってしまったんです。「私なんかにできるはずがない」と思ってしまって。

松浦(編集部・インタビュアー)

でも、それって結局、自分に気持ちが向いてしまっている状態だったということですね。

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

まず大切なのは、依頼をいただいたときに「ありがとうございます」とお礼を伝えること。頼まれごとは、いわば"試されごと"。

「この人に頼みたい」と思ってもらえたこと自体がありがたいことなんです。

だから、まずは感謝。「これは今、私が"器"を試されているんだ」と受けとめて、「はい」と言って引き受ける土台を自分に持てるかどうか。

できるかどうかは、そのあとで考えればいいんです。

松浦(編集部・インタビュアー)

大きなことを頼まれたら、もう「頼んだほうが悪いと思うくらいでいい」という感覚ですね。

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

だって、「私がいいんですよね?」って、そのくらいの気持ちでいたらいいんです。

私は30代のとき、どんな頼まれごとも、まずは引き受けるようにしていました。本業とは関係ないことを頼まれることもよくありましたが、それでも一生懸命取り組んでいるうちに、利益にはならなくても、結果的に私の人生を豊かにしてくれました。

自分の"役割"がたくさんあると、キャリアもどんどん広がっていきます。人生そのものが豊かになるんですよね。そしてそのすべてが、10年後の自分をつくっていくのだと、今は実感しています。


最後に、NOWH読者へ伝えたいこと

松浦(編集部・インタビュアー)

最後にNOWH読者へ伝えたいことはありますか?

木曽千草(美魔女®グランプリ受賞者)

30代・40代って、ちょっとしんどい時期なんですよね。30代はライフイベントが多くて、結婚する人もいれば、離婚する人もいて。結婚しないならしないで、「これからどう生きていくか」で悩んだりもする。そういう時期です。

そして、今がむしゃらに頑張っていることの結果って、実はすぐには見えないんですよね。それが10年後になって、ようやく形になって見えてくる。

30代・40代でよくわからないまま手探りでやっていたことが、40代・50代のスタートラインを決めていく。

だから、今すぐには結果が出なくても、気づかなくても、必ずどこかでつながっていくはずなんです。

松浦(編集部・インタビュアー)

貴重なお話をありがとうございました。