「頑張らない」が合言葉。無理しない大人の美容法

「美容は頑張らなきゃいけないもの」そんな思い込みから解放されませんか?美容ライターの佐藤美咲が、30代後半から40代の今だからこそできる、肩の力を抜いた美容法をご提案します。

「頑張らない」が合言葉。無理しない大人の美容法

「頑張らない美容」のすすめ:やる気が出ない日のセルフケア

【ライター:佐藤美咲(美容ジャーナリスト・2児の母)】

朝6時半。洗面台の鏡の前で、またしても思うんです。
「あー、今日も時間ない...」

実は朝の美容タイムは3分で完了します。

ファンデーション?2週間使ってません。複雑なスキンケア?やめました。でも不思議なことに、手を抜けば抜くほど「肌がきれい」「最近調子良さそう」って言われることが増えたんです。

42歳、美容ジャーナリストとして仕事で多くのコスメを扱いますが、プライベートでは厳選した5アイテムだけ。

継続可能な方法こそが、最も効果的だと実感しています。

20代の頃は複雑なスキンケアに挑戦しましたが、継続が困難でした。30代前半は高級美容液を買い漁って、結局使い切れずに酸化させる始末。

様々な経験を通して理解したことがあります。
「頑張る美容」より「頑張らない美容」の方が、ずっと効果的だし、何より続くんです。

私が美容を頑張るのをやめた日

転機は3年前の春でした。

当時、美容雑誌の締切が3本重なって、朝から晩まで原稿書き。ストレスMAXで、肌はボロボロ。なのに「美容のプロ」として完璧な肌でいなきゃって、コンシーラーを厚塗りして、ファンデーションを重ねて...。

ある朝、鏡を見て、疲労が表情に現れていることに気づきました。

「これ、私?」

その日を境に、全部やめました。
高い美容液も、複雑なスキンケアも、完璧なメイクも。

そうしたら...あら不思議。
2週間後には、肌が自然なツヤを取り戻していたんです。

編集部の人に「最近、何かいいことあった?」って聞かれるくらい、表情まで明るくなって。

朝5分で完了!私の超手抜きスキンケア

今の私の朝のルーティン、お見せしますね。

6:30 起床
洗面所で、ぬるま湯でバシャバシャ洗顔(洗顔料なし)

6:31
顔がまだ湿ってるうちに、無印良品の化粧水をバシャー
(コットン?使いません。手でペタペタ)

6:32
ニベアの青缶を米粒2つ分、顔全体に伸ばす
(1個500円以下の最強アイテム)

6:33
日焼け止め(これだけはSPF50)

6:35
完了!

これだけです。

美容液は?→使いません
アイクリームは?→ニベアで代用
化粧下地は?→日焼け止めが兼用

でもね、この5分ケアを始めてから、吹き出物が激減したんです。
肌って、構いすぎると疲れちゃうみたい。

メイクは「盛る」から「活かす」へ

取材やイベントがない日のメイク、こんな感じです。

【3分メイク】

  1. 眉毛をささっと(15秒)
  2. ビューラーでまつ毛上げる(30秒)
  3. クリームチークを頬にポンポン(30秒)
  4. リップクリーム or 色付きリップ(15秒)
  5. 気になるところだけコンシーラー(30秒)

終了!

ファンデーションは日焼け止めとクリームチークで代用。これで十分きれいに見えます。

最近のお気に入りは「単色メイク」。
コーラルピンクのクリームを、チーク、リップ、アイシャドウに使用します。統一感が出て時間短縮にもなります。

友達とのランチなら、これにマスカラを足すだけ。
仕事の時は、アイラインを極細に引いて、口紅をきちんと塗る。

シンプルなメイクを基本にしています。

週1回だけ本気を出す「スペシャルケア」

ズボラな私でも、週1回だけは少し頑張ります。

金曜日の夜、子どもたちが寝た後の30分。
これが私の「美容充電タイム」。

まず、お風呂でクレンジングオイルマッサージ。普段メイクしてない分、毛穴の汚れを優しくクルクル。これが気持ちいいんです。

そして、100均のシリコンマスクに、ドラッグストアの500円パックを乗せて、湯船でリラックス。この間、スマホは見ません。ただボーッとする贅沢。

お風呂上がりは、化粧水をたっぷり3回重ねづけ。この日だけは、ちょっといい美容液も使います(サンプルでもらったやつだけど)。

最後に、顔のリンパマッサージ。YouTubeで覚えた適当なやつですが、翌朝の顔のスッキリ感が全然違う!

この週1ケアがあるから、残り6日は手抜きでも罪悪感ゼロ。

疲れすぎて何もしたくない日の裏技

疲れすぎた日は、こんな方法で乗り切ってます。

メイク落とし編
ベビーオイルをたっぷり顔に塗る
→ティッシュで優しく押さえる
→終わり!

クレンジング?洗顔?
明日やればいいんです。

スキンケア編
枕元に置いてあるハンドクリーム(なんでもOK)を顔に塗る
→寝る

化粧水?美容液?
肌は1日くらい、なくても死にません。

朝の時短編
前の晩にオイルをたっぷり塗って寝る
→朝はティッシュで軽く押さえるだけ
→日焼け止め塗って終了

これで1分。

美容費、月3,000円の内訳

美容ジャーナリストなのに、美容費が激安な私。
内訳を公開します。

  • 化粧水(無印良品):700円
  • ニベア青缶:500円
  • 日焼け止め:1,000円
  • クレンジングオイル:600円
  • リップクリーム:200円

合計3,000円!

仕事でサンプルをもらうこともありますが、それは研究用。プライベートはこの5つだけです。

高い化粧品=効果がある、ではないんです。
自分の肌に合って、続けられるものが一番。

内側からの美容は、実はもっとズボラ

「美容は内側から」って言いますけど、私の内側ケアも超適当。

朝:白湯(お湯を飲むだけ)
昼:好きなもの食べる
夜:納豆(パックのまま食べる)
寝る前:はちみつ入りホットミルク(レンジでチン)

サプリメント?飲み忘れるから買いません。
スムージー?ミキサー洗うの面倒だから作りません。
酵素ドリンク?高いから買いません。

でも、これで十分。
大事なのは、続けられること。

あ、でも水だけは意識して飲んでます。
といっても、500mlのペットボトルを朝昼晩で1本ずつ。
「2リットル飲まなきゃ!」とか考えると続かないから、「3本飲めたらOK」くらいの気持ちで。

ズボラ美容で気づいた大切なこと

3年間ズボラ美容を続けて、気づいたことがあります。

美容って、実は「気持ち」が8割なんじゃないかって。

完璧を目指して疲れ切った顔より、手抜きでも笑顔の方が絶対きれい。高い美容液でピリピリした肌より、ニベアでしっとりした肌の方が触りたくなる。

「今日も適当でいっか〜」って鏡の前で笑うと、不思議と肌も明るく見えるんです。

先日、美容イベントで「肌がきれいですね、秘訣は?」と聞かれました。

「シンプルケア」と答えたら、意外そうな顔をされました。

一緒にズボラ美容、始めませんか?

もし今、美容に疲れているなら。
もし、「もっとちゃんとしなきゃ」って自分を責めているなら。

一度、全部やめてみませんか?

明日の朝、洗顔料使わなくていいです。
化粧水、1回でいいです。
メイク、眉毛だけでいいです。

きっと、「あれ?これでも大丈夫じゃん」って気づくはず。

美容は、義務じゃなくて楽しみ。
頑張るものじゃなくて、自分を大切にする時間。

完璧じゃなくていい。
むしろ、不完璧がちょうどいい。

今夜はメイク落とさず寝ちゃっても、明日の朝ちゃんと洗えば大丈夫。
そんなゆるーい気持ちで、一緒にズボラ美容楽しみましょ。

だって、人生は美容のためにあるんじゃない。
美容は、人生を楽しむためのちょっとしたスパイスなんですから。

今日も明日も、適当に、楽しく、美しく♪

佐藤 美咲

42歳。元女性誌編集者、フリーライター。温かく共感的な文章で、実体験を交えた親しみやすい記事を執筆。読者の日常に寄り添うストーリーテラー。